断食のすばらしい効用
昨今、断食がもたらす効果について、その科学的根拠効が明らかにされ、メリットが広く理解されるようになりました。
米国国立生物工学情報センター（NCBI）の『Fasting: Molecular Mechanisms and Clinical Applications / Valter D. Longo and Mark P. Mattson』で行われた研究結果についてお伝えしました。
またメルマガには、林尚慶が行った長期間の断食レポートを掲載しました。
そこでは、断食中に実験を行いわかった食べ物と運の関係、さらに断食による運気向上について詳しくお伝えしています。
飽食の時代を生きる私たちが断食を行うメリットはたくさんあり、これは断食を経験してこそ気づくことができるものです。
断食の効果は肉体、精神だけでなく霊性にまで広く及びます。
今回は、断食が霊性にもたらす効果をご紹介します。
以前ご紹介しましたパラマハンサ・ヨガナンダ師の「人間の永遠の探求」より、断食が霊性にもたらす効果について一部抜粋してお伝えします。
講和１２ 断食の肉体的および霊的効用（パラマハンサ・ヨガナンダ著 ”人間の永遠の探求”より）
断食がもたらす肉体的効果と、精神的、霊的経験はすばらしいものです。
肉体の意志を物質に依存する習慣から解放されると、魂は肉体的要求に煩わされなくなります。
私は、食事制限と断食に入ってからきょうで30日になりますが、まるで食べたことがなかったかのように自然に感じられます。
あなたがたも、からだに支障がなければ、3日間の断食か、または、できればもう少し長い断食をすべきです。
そうすると人間は食べなくても生きていられることがわかってきます。
からだの痛みや不調は、からだの機能に故障があることを示すもので、修理が必要です。
あなたがたは自分の車をいつもきれいに手入れし、故障があればすぐに修理して、保全に気を配っています。
その車よりもはるかに複雑なのが人間のからだです。
神は、あなたがたが、そのからだを常に清潔で健康な状態に保ち、しかも、神の力に頼ってそうするように望んでおられます。
健康は、食物や薬など、化学的物質だけで保たれているのではありません。
人はもっと内なる神のエネルギーに頼るべきです。
この内なる生命エネルギーが、実はわれわれの生命の源です。
それは意識をもつエネルギーで、からだのいろいろな器官をつくったり、また、それらに活力を提供しています。
生命力は、ふだん心の力と食物によってたえず補強されていますが、あまり乱用されると働かなくなってしまいます。
たとえば、生命力が弱まると、視力が低下して、物がよく見えなくなります。
そして、生命力が衰えはじめると、いくら影響のあるものを食べても、また転地などを試みても、体力を回復させることができなくなります。
断食は、過労に陥った肉体エンジンに休息を与えます。
また、生命力を余分な仕事から解放して、生命力そのものをも休ませます。
あなたの意識が“生命力は、食べ物や、水や、酸素や、日光などの外的要素に依存している”という先入観から完全に抜け出したとき、あなたの生命力は、何物にも依存せず、それ自身で独立自給できるようになります。
多くの病気の原因が、一年365日を通じての食べ過ぎです。
からだが実際に要求しようとしまいとかまわずに、ただ機械的に食物を送り込んでいると、からだを害します。
また、味覚に誘惑されて本来の食欲を見失うことも病気を呼び寄せます。
食べ物を味わって楽しむのは結構ですが、そのとりこになると、命を縮めることになります。
自然を敵に回してはなりません。
あなたが自然の要求を重んじ、食べ物やからだに執着しなければ、自然はあなたを罰したりはしません。
からだを維持しているのは食べ物ではなく、生命力であることを忘れてはなりません。
何よりも心の力を重視しなさい。
そしてそれをもっと強めて頼りがいのあるものにするよう心がけなさい。
ただし、狂信的になってはなりません。
あなたがいつまでも心をからだに隷属させていると、心はあなたに報復します。
心は、その力を放棄して、あなたがほかのものに頼らなければならないようにさせます。
そして、心の無力化が進むと、病気は慢性になり、どんな薬や医師の手にも負えなくなります。
病気を治す力の四分の三は、本人の心にあるのです。
インドでは、できるだけ自分の心に頼る習慣をつけさせるために、精神力によってからだを克服する方法を教えています。
病気を治したり健康を維持するために、いつも物質的手段ばかり用いていると、どうしてもそれに頼るようになります。
しかし、心の力は物質よりも勝っています。
人は、心の使い方を学んで、それに対する依存度を少しずつ高めていくべきです。
そうすると、心こそ最高の道具であることがわかってきます。
あなたが命令すれば、心は何でもそれを成就してくれます。
それは、私が自分で体験してきたことです。