ネガティブな思い込みの原因
これまで述べましたように、人は幼少期から少年期にかけて経験した様々な出来事を通して悪い暗示を自分の中に受け入れてしまいます。
学校の先生に「お前みたいな人間は出世しない。」と言われたこと。→自分は出世するはずがない。
ほかの生徒と比較されて、大勢の前でバカにされたこと。→大勢の前に行くと自分は失敗する。大勢の前では緊張しすぎて何も話せない。
“苦しいことに耐えることこそが素晴らしい”というスポーツ根性。→ラクしてはいけない。苦しまないといけない。
低学歴ゆえに能力がないとみなされること。→学歴がない自分はダメな人間であるという学歴コンプレックス。
友人やクラスメートによるいじめ→自分は人に好かれない
暗示を受け入れてしまうと、自分の潜在意識に入ってしまったネガティブな思い込みに振り回されます。
“幸せになってはいけない” “勉強ができない” “異性運が悪い” “自信が持てない” “自立したいのに、こわくて動けない”“他人は信用できない。必ず裏切られる”
このようなネガティブな思い込みは、発信力が強い人の孤独エネルギーを受け入れてしまった結果です。暗示は、潜在意識に入ってしまっているので、簡単には消えてなくなりません。パソコンのアプリがつねに起動している状態です。
そのため多くの人はこのネガティブな思い込みを自分の性格だと思い、ずっと抱えながら一生を過ごします
本当のあなたの姿
本当のあなたは、自分の能力を最大限に発揮することができる、自由で唯一無二の存在です。
幸せな人間関係を築くことができて、あこがれていた人生そのものを手に入れることだってできます。何歳であっても遅すぎることはありません。
自分からわきあがってくる直感をもとに積極的な行動を続けることで、悪い暗示は少しずつ消えていきます。行動によって恐怖は克服できます。
ここでは、直接的に、より早く悪い暗示を解く方法についてお伝えしたいと思います。
悪い暗示は、自己暗示によって解くことができます。
悪い暗示の解き方
・リラックスするために深呼吸を数回繰り返します。
・最後に息を吐ききったら、軽く目を閉じます。
・自分の潜在意識が胸にあると意識しながら、その潜在意識に話しかけるように次の言葉を唱えます。
・“すべての悪い暗示が消えます”と29回唱えます。
・29回唱えたら、最後に“私に悪影響を与えているすべての暗示が消えました”と１回唱えます。
その後深呼吸を数回した後に目をゆっくり開けます。
これですべての悪い暗示が消えています。
直感を大切にする
この方法は日々続けることによって、効果をますます強く感じられるようになります。
すると様々なネガティブな思考や性格の癖が消えて、本来の自由でニュートラルな考え方ができる自分に戻ります。
そして自分が正中心に戻り始めます。正中心とは、自分の中心であり、そこにいることで無限の力を発揮できます。
自分が自分の正中心に戻ることができると、周りの状況は一瞬で好転します。
たとえば引きこもりの子供を抱えている母親は、いい親であろうと様々に心を配ります。
ここで、母親が自分の正中心に戻り、直感からくる“こうしたらよいかもしれない”というひらめきを受けて、仕事に出るなどの行動を起こすと、子供にも自立心が芽生え、自分から進んで良き行動をするようになります。やがて引きこもりが治り、自然と外に出るようになるということも起こります。
ひきこもりの子供中心の生活をすればするほど、状況はますます悪化するのはなぜか？
そこには理由があります。
母親は自分の欲望を優先してまっていることが原因です。波間をクルクルと漂う枯葉のように、周りに翻弄されて、直感からくるひらめきを無視した行動を続けます。
そんな母親に対して、子供は『押しつけがましい。余計なお世話だ。自分のことは放っておいてくれ。』と心を閉ざします。そして子供と母親の間に悪しき主従関係ができあがり、子供はますますわがままになります。
母親が悪い暗示をなくすことで、ニュートラルで自由な感覚を思い出し、直感でひらめいたその通りに行動することでこの悪循環から抜け出すことができるのです。
正中心を生きる
正中心を生きること。
自分が正中心に戻ると、“自分は自分、人は人”と、お互いの意見を尊重することができるようになります。
そしてお互いに発展できる建設的な人間関係を築くことができます。
あなたを利用しようとする人があなたから離れていき、続いていたトラブルもやがて消えていきます。
自分の能力をいかんなく発揮するためには、言いたいことを適切に相手に伝えることも大切です。
正中心に戻ると、発信力が自然と強くなり、伝えたいことが適切に相手に伝わり、相手に尊重してもらえるようになります。
また、あなたが正中心に戻ると、周りの人も自然と幸せになります。
この時にさまざまな出会いや別れがあるでしょう。
仮にそうなったとしても、その状況を大きな目で観察し、ひきつづき正中心を生きることで、あなたの想像を超えて運命が拓けていきます。
