「あなたの為す全てのことに調和を求めなさい」とババジは説きました。
その理由の一つに、カルマの法則があります。
我々の行動だけでなく、考えていること、発する言葉、すべてにおいてカルマの法則は発動します。
つまり、普段我々がどのように考えて、どんな言葉を発し、どう行動しているかによっては、未来はバラ色にもなり得るし、
辛く苦しみに満ちた未来にもなり得るのです。
カルマの法則は宇宙の法であり、神ですらその法の下にあります。
自分と向き合い、自分の考え、言葉、行動を善い方へ自らを導くことによってのみ、善い未来をつくることができます。
残念ながら、それ以外の方法で善い未来を手に入れることはできません。
「ヴォイス オブ ババジ」より、カルマの法則について詳しく説明されている箇所を抜粋します。
カルマの法則はヒンドゥー教のみならず仏教、ジャイナ教において基本的な教理である。
もし、あなたが悪事を働くのであればあなたはそれによって苦しむ。
そしてまた善行を為すのであれば、あなたは幸福の果実を受け取ることになる。行為がその果実を生み出すのを止める力はこの地上に存在しない。
あらゆる考え、言葉、行為は永遠なる神の裁きの秤(はかり)にかけられる。
カルマの法則は変えられない。
この宇宙において、物事が偶然起こることはないし、無秩序に生じることもない。
それらは秩序だった順番で生じる。
あなたが今していることと将来起きる事の間には明確な関連性がある。あなたは自身の運命の主人、すなわち自分の運勢を作っているのはあなたである。
現在のあなたの状況はあなた自身が招いたのである。
もしあなたが不幸で惨めならば、それはあなた自身の仕業(しわざ)である。すべての行為は果実を生む。
徳の高い行為はその結果として喜びをもたらす。悪事は苦痛をもたらす。
悪い行いの種を蒔(ま)けば、苦痛と苦悩を刈り取るだろう。徳の高い行為の種を蒔けば、喜びを刈り取るだろう。
奉仕・慈善・親切な行為で他人を幸せにすれば、あなたは幸福の種を蒔き、それはあなたに幸福の果実をもたらすだろう。他方であなたが辛辣(しんらつ)な言葉・侮辱・残酷な行為・虐待などによって他人を不幸にすれば、苦痛・苦悩・悲惨・不幸の果実をもたらすだろう。
これはカルマの不変の法則である。
あなたの過去の行いが、あなたの現在の状況を招いている。
あなたの現在の状況があなたの未来を形作る。この世には混沌としたもの、あるいは気紛れなものなどない。
あなたは善い行いによって善良になり、悪意ある行為によって邪悪になる。
もしあなたが邪悪な考えを心に抱くなら、あなたはその結果を被(こうむ)る。
あなたは困難に陥(おちい)り、好ましからざる環境に置かれるであろう。あなたはその状況と境遇を非難するだろう。
法則を理解し、賢明に生きなさい。
高貴な考えを心に抱きなさい。
そうすれば、あなたは常に幸福であるだろう。高潔さは、平安・幸福・繁栄の果実が実を結ぶ永遠の木だ。
高潔な人はここにおいて幸せである。彼らはダルマの神聖な法則に則って人生を送ったことの満足感を楽しむ。
高潔さは無智の状態で生きた転生を灰に帰す火である。従って高潔でありなさい。
高潔さは人を神の近くに導く。
もしあなたが極めて高潔な人生を送るなら、あなたは常に神と共にある。
なぜなら神は高潔さであるからだ。邪(よこしま)な者は平安も幸福も知らない。
真理のみ勝利する。
邪な者は失敗し、悲惨な生活に陥ることが運命づけられている。
彼の運命は実に憐(あわ)れだ。
彼の人生は不安、怖れ、悔恨そして後悔に満ちている。ここにおいて彼は決して幸福を見出すことはできない。
というのも彼の幸せはこの世の見せかけだけのものに依存しているからだ。幸福とは、高潔さのもう片方の側面だ。
高潔さのある処どこにでも、幸福も存在する。梯子(はしご)を上って絶対真理の頂上にたどり着きなさい。
それがあなたの地上での生活の目的だ。
食べるためでも飲むためでも楽しむためでもない。
立派に生き、すべてを愛しなさい。