ヨーガ・スートラには、様々な智慧が散りばめられています。
数あるヨーガ・スートラ解説書の中でも、「パタンジャリとシッダのクリヤヨーガスートラ」は、パタンジャリと兄弟弟子であるタミル・ヨーガ・シッダ、ティルムーラルによって著された「ティルマンディラム」との類似点を指摘、比較している点において大変斬新な内容となっています。
お勧めしたいヨーガ・スートラ解説書です。
ヨーガ・スートラには、否定的な思考を、その反対の思考をすることによって克服する方法が説かれます。
これは否定的な思考を手放せるだけでなく、結果として自身を癒すことにつながる画期的な方法です。
「パタンジャリとシッダのクリヤヨーガスートラ」よりご紹介します。
否定的な思考に囚われた(際)、反対の(つまり肯定的な)思考を働かせるべきである。
(これが)プラティバクシャ・バーヴァナンである。ヨーガスートラの作者、パタンジャリはその思考に入り込んだり、正当化するのではなく、直接的な行動、つまり反対の思考を思い浮かべること(プラティバクシャ・バーヴァナン)を勧めます。
例えば誰かに憤慨しているならば、許すということについて考えるということです。
同様に、もし恐れを抱いているのなら、勇気や自信について考えるべきです。最終的には一人一人が不健全な思考と感情を抑圧することなく、上手にそれらを相殺することが癒しには必要なのです。