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他人の孤独エネルギーを受ける時
・あの人に会うとなぜか頭がボーっとしてしまって、いつもの調子が出ない。
・特定の上司を前にすると、なぜかしどろもどろになってしまって、仕事ができない自分になる。
・その人に会った瞬間に頭がショートして、しばらく嫌な気分になる。
こんな経験はありませんか?
人がとっさに発する、自分を守ろうとする孤独のエネルギーにはすさまじい強さがあります。その強烈なエネルギーの影響下にある人は、しどろもどろになったり、ぼーっとしたり、何も考えられなくなります。
相手の孤独のエネルギーを受け続けると、短期的ではなく長期的に仕事ができない状態が続いたりします。そしていつのまにかあなたには、“あの人はいつもぼーっとしている”“仕事ができない人””仕事が遅い”などのレッテルが貼られます。
こういった他人の評価を受けて、あなた自身が“自分は仕事ができないんだ”と思い込みます。
自分より下の立場にいる者が、“自分にはない何か(いいもの)を持っている””こいつにはかなわない”ことを人は敏感に感じとります。すると自分の存在意義がなくなることを恐れて、相手を責めたり、叱ることで自分が優位な立場にあることを証明しようとします。
あるいは心配しているふりをして、ネガティブな情報を与えて優位な立場に立とうとする人もいます。
→こいつができるやつだと知られたら、自分の立場が危なくなる。
→この人が発言すると、みんなに比較されて私ができない人だと思われる。
→部下が活躍したら、自分の影が薄くなってしまう。
他人の強い孤独のエネルギーをあなたの脳が察知すると、あなたの脳内ネットワークがシャットダウンします。
パソコンのCPUに負荷がかかり処理しきれなくなった時のように、大量の孤独のエネルギーによって、あなたの脳が強制終了します。
そしてあなたの脳は正常な通信が行えなくなります。
これが頭が真っ白になったり、何も考えられなくなる原因です。
いい人は影響を受ける
“いい人”であるほど、孤独のエネルギーの影響を受けやすくなります。“いい人”は受け入れ態勢が整っているからです。格好の餌食になります。
その結果、
→相手の要望に応えるべくちゃんと仕事をしていても、上司にはいつも自分だけ怒られる。
→なぜか評価されない。
→部下を助けているのに、相手のわがままがどんどん激しくなる一方だ。
ということが起こります。
こういった現象が起こるのは何故かというと、人は親の孤独感の影響を子供の頃から受けているので、他者の孤独のエネルギーの影響をいとも簡単に全て受け入れてしまいます。
もちろんそうでない人もいますが、多くの人がこのような状態にあります。
他人を自分の孤独のはけ口に利用するほど自己中心的で感情的な人と、相手の言い分を聞き入れようとする“いい人”との間に主従関係のようなものができて、悪しき人間関係が成り立ちます。悪しき人間関係とは、互いの成長を促す建設的な関係ではなく、互いの足を引っ張る、やる気を失う不毛な関係です。
この主従関係をわかりやすい例で言うと、漫画『ドラえもん』のジャイアンとのび太君の関係です。自己中心的なジャイアンと、”いい人”のび太君。スネ夫はジャイアンの孤独エネルギーの影響下にあるため、ジャイアンの思考そのものになり、ジャイアンと一緒にのび太君をいじめます。
子供のいじめもこのパターンで起こります。リーダー格となる一人の子供の強い孤独エネルギーが引き金となります。その周りの子供がリーダー格の子供の孤独エネルギーの影響下にあるため、みんなで一人をいじめるという構図になります。
暗示から自由になる
人を育てる立場にある教育者も、孤独のエネルギーで生徒を支配下に置こうとする人はいます。
「お前みたいなやつはろくな人間にならない。」「お前は勉強ができない。」「それでは世間では通用しないぞ」
子供にネガティブな言葉を発して、暗示をいれます。
が、「お前みたいなやつは絶対に出世しない。」と言われ続け、後に誰よりも有名になった成功者が世界にはたくさん存在します。
教師や親に「お前はダメだ」と言われてもそんなことはない、と反発できた稀有な人です。あるいはのちに他者の言葉の暗示から自由になることができた人たちです。
暗示から自由になることは自分で自力でできるのです。