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暗示を外していくと、自分の行動に対しても冷静に観察できるようになります。
ここで“いい人”の行動パターンを今一度見直してみましょう。
相手を自分だと錯覚する脳
いい人は、無意識的に人を助けようとします。
他人の問題を自分の問題だと受け止め改善しようとします。
なぜかというと、相手に同調してしまう人は、相手を自分だと錯覚してしまって、自分を助けようと行動を起こすのです。
自分が困っていると脳が錯覚してしまい、無意識のうちに行動してしまいます。
他人の悪口を言っている時、脳は他人のことを言っているのか自分のことを言っているのかを区別できないと言われます。これが自分と他人の区別ができない脳の仕組みになります。
冷静になる
そういう時は一呼吸置きましょう。他人の問題の責任をあなたが背負う必要はありません。
かわいそう、どうにかしてあげたいと思ったら、いったん息を深く吐き出します。
そして冷静になったところで、『私は私ができることをする』と自分に言い聞かせます。
そしてあなたが自分と人の可能性を信じることが大切です。どんな人にでも一人で生きる力が備わっていることをまず自分が信じることです。
自立への道
あなたがお金に困っている人に会ったとします。”いい人”は相手を自分だと錯覚しているので、自分を助けたくなり相手にお金をあげます。
お金をもらった人は喜ぶでしょう。喜ぶ姿を見て、”いい人”は嬉しくなります。
一方お金をもらえることを覚えた人は、あなた以外のほかの人からもお金がもらえると期待します。そしてそれを繰り返すうちに、自分でお金を稼ぐ方法がわからなくなり、他人の行為に甘え続けて、自立することの大切さや喜びを学べません。単にお金をあげる行為は、その人が成長する機会を奪うことになります。
この時、お金をあげるかわりにお金を稼ぐ方法を教えます。あるいは仕事を紹介します。自立する道への第一歩を歩き出します。
相手を深く思いやるということ
行き過ぎた善は、自分の欲望を相手に押し付ける行為であり、相手を混乱させます。
自分の親や子供、夫や妻、パートナーなど身近な人であればあるほど、相手を自分だと錯覚してしまいます。そして行き過ぎた善を行い、相手を混乱させます。
もしあなたが既にそうしているのであれば、いったんそれをやめて相手を尊重することが大切です。相手がしたいことを応援する態度が必要になります。
今は男性も女性も共に活躍することができる良い時代です。
社会と接点を持ち、自分が社会に必要とされていること、活躍できる場があることは、生きるモチベーションとなり、深い喜びにつながります。
それを各自が経験することができるように、あなたはあえて何も手を出さないことが、本当の意味で相手を深く思いやることにつながります。
本当の優しさは、相手を見守ることです。自分にもできたのだから、相手もできると信じて、相手が活躍し、生きる喜びをみつけることを自分のことのように喜ぶことです。
相手が自立してあなたから離れてしまうと、寂しいと感じるかもしれません。
それはあなたに“自分は孤独だ”と思わせている暗示が入っているからです。
そう感じる時は、暗示を外す方法を繰り返して、正中心に戻りましょう。
悪い暗示の解き方
・リラックスするために深呼吸を数回繰り返します。
・最後に息を吐ききったら、軽く目を閉じます。
・自分の潜在意識が胸にあると意識しながら、その潜在意識に話しかけるように次の言葉を唱えます。
・“すべての悪い暗示が消えます”と29回唱えます。
・29回唱えたら、最後に“私に悪影響を与えているすべての暗示が消えました”と1回唱えます。
その後深呼吸を数回した後に目をゆっくり開けます。
これですべての悪い暗示が消えています。
直感をもとに行動する
自分も相手も輝く世界をつくりましょう。
そのためには、相手を助けようとする瞬間に息を吐きだし、深い呼吸を繰り返し冷静な自分に戻ること、
相手を尊重し、可能性を信じること、
相手が失敗することもまた成長するうえで大切なことだと、少し離れたところで見守ること、
そして何よりあなた自身が正中心を生きて、直感をもとに行動することが大切です。
あなたが好きだと思う人に会う、好きな場所に積極的にでかける、自分が心から望むことをする。
その結果おきてくる出来事を受け止め、あなたの成長のために行動し続けること。
あなたの心はすでに知っているのです。自分の成長こそが相手の成長につながることを。
だから前に進もうとする自分自身を全力で応援し続けること、自分自身を決してあきらめないこと。
これがすべての鍵となります。