Views: 528
前回に引き続き、断食が人の霊性にもたらす効果をご紹介します。
私たち誰もが持っている、限りない可能性。
その潜在的な能力を発動させるのに、断食がいかに有効であるか。
潜在能力開発の鍵は、断食体験が握っているとヨガナンダ師は伝えています。
パラマハンサ・ヨガナンダ師の「人間の永遠の探求」より、一部抜粋してお伝えします。
断食の根底には、偉大な霊的科学があります。
イエスはこの真理について
「人はパンだけで生きているのではない」
と言っています。
人間は呼吸と食物の二つによって地上に縛りつけられていますが、睡眠中は呼吸のことも食べ物のことも忘れて平和です。
そのとき、あなたの魂は肉体の意識から離れています。
断食もまた同じように、あなたの心を高揚させます。
断食によって、あなたの心を、それ自身の力に頼るようにさせなさい。
その力が現れてくると、体内の生命力は、身体を取り巻いている宇宙エネルギーから延髄を通ってたえず脳と脊髄に流れ込んでいる不滅のエネルギーに、より多く依存し補強されるようになります。
そうして、食物という外的エネルギー源に対する依存からしだいに離れるにつれて、あなたは、自分の生命力が内なるものに支えられていることがわかるようになり、どうしてそうなるのかと考えます。
そして、こう思います。
「からだが頼っていた食物その他の物質は、エネルギーが固まって形を現したものにすぎない。生命力こそ純粋なエネルギーであり、純粋な意識だ」と。
そのとき、あなたの心が生命力の意識に対して発する命令は、何でもそのまま実現するようになります。
心の力は万能です。
ですから「食べ物がなければ生きてゆけない」などと言うことは、あなたの心や内なる全能の生命力に対してどんなに不当かわかるでしょう。
あなたの生命力と肉体を心の力で強化して、苦悩などの入り込む余地がないようにしなささい。そして、自分自身の支配者になりなさい。
長い断食を行えば、すべては心しだいであることがわかるようになります。
あなたの心には、思った事を具象化する力があるのです。
もしあなたが「断食をしたらからだが衰弱する」と思うと、そうなります。
また、断食中に、ふと「自分は衰弱している」と思えば、実際からだに衰弱を感じるようになります。
しかし、反対に、「自分のからだは丈夫で少しも衰弱を感じない」という確信を持てば、衰弱を感じないどころか偉大な力を感じます。
ほとんどの人は、実際に試したことがないので、それを知らないのです。
心の力は、あなたがその機会を得ないかぎり奇跡を現しません。
また、物質に頼っている間は働こうともしません。
だから、その驚異的な力も一般の人々の目に触れないのです。
しかし、断食を実行して心の力に頼ることを学べば、それは病気を治すためにも、事業で成功するためにも、人生の最高目的である神を見つけるためにも、すべての事に働きはじめます。