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前回に引き続き、断食が人の霊性にもたらす効果を、パラマハンサ・ヨガナンダ師の著書「人間の永遠の探求」よりご紹介します。
長期間の断食を経験すると、気づくことがたくさんあります。
その一つに、食物と生命力の関係があります。
ヨガナンダ師の著書では、この点について触れられ、また死についても触れています。
非常に興味深い内容です。ぜひご一読ください。
正しい断食法を知ること
断食を行うには、正しい方法で行わなければなりません。
ことに、3日以上の断食は、適切な管理のもとで行う必要があります。
初めて断食をする人がいきなり長い断食をすることは、からだが衰弱するので勧められません。
毎週1回の、果物だけによる一日限りの断食か、毎月1回の、オレンジジュースだけによる3日間の断食は、断食に慣れるためのよい方法です。断食をする人は、周りの人たちが、食べないと病気になるとか、死んでしまうなどと言って心配するのを覚悟しなければなりません。
確かに、長い断食をするとき、最初の数日間はからだが衰弱するのを感じます。
それは生命力に、長い間の、食物に依存する習慣がついているからです。
しかし、日がたつにつれて、しだいにその感じはなくなってゆきます。
あなたの生命力と魂は、食物への依存から抜け出します。
そして、自分のからだが生命力だけで支えられることがわかってきます。私は、断食をしても体重を減らさない方法を会得しています。
生命力を自分の意識的制御下に置くと、太りすぎから減量することも、また、一定の体重を保つことも、自由自在になります。
この原理を応用すると、どんな長い断食を行っても。からだを正常な体温に保つことができます。
“神の口”と呼ばれる延髄からエネルギーを取り入れる方法を会得すると、外的エネルギー源への依存度がしだいに減って。自分の内にある再生能力に、より多く頼るようになるのです。生命活動だけを一時休止した完全な仮死状態の肉体は、五千年、あるいはほとんど永久的に地中に埋められても、生き返ることができます。
生命は永遠です。
それは呼吸にも、食物にも、水にも日光にも依存しません。自分が不滅の霊であることをたえず念頭に置きなさい。これが生きるための秘訣です。
われわれの意識は死後も存続しますが、普通の人は意識の連続感を失うため、「自分は死んだ」と思います。
人はだれでもいつかは死ぬのですから、死を恐れるのは無意味なことです。
あなたは、眠るとからだの意識がなくなるからといって、眠ることを恐れたり悲しんだりしないでしょう。
むしろいろいろな苦痛や疲労から解放される状態としてそれを受け入れます。死も同じです。
それは休息の状態であり、この世からの避難所です。
恐れることは何もありません。
死が訪れたら笑っていなさい。
死は、自己の不滅性を学ぶための経験にすぎません。しかし、それを学ぶために死を待つ必要なありません。
今すぐそれを学ぶことができるからです。
まず最初に学ばなければならないことは、“生命は、食物に依存しない”ということです。
あなたは断食によって、それを自分で実証することができるのです。