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深遠なる鎮守の森
伊雑宮(いざわのみや)
(三重県志摩市磯部町上之郷374)
ご祭神:天照坐皇大御神御魂(あまてらしますすめおおみかみのみたま)
伊雑宮を目指して、伊勢市から鳥羽へ向かいます。車で30分ほどです。
ちょうど天皇陛下が、即位の礼(そくいのれい)及び大嘗祭(だいじょうさい)後神宮に親謁の儀(しんえつのぎ)のため、伊勢にお越しになられた日に重なりました。
早朝、伊勢神宮内宮近くで、天皇陛下がお乗りになる馬車とすれ違いました。
風光明媚な伊勢・志摩・鳥羽
伊勢志摩スカイラインを走っていると、伊勢湾の美しい風景を眺めることができます。
史上最初の伊勢志摩観光を試みられたのは、持統天皇だったとされています。持統天皇の歌にもその様子が詠まれています。
伊勢の海の白水郎(あま)の島津が鰒玉(あわびたま)、取りて後もか恋の繁けむ
意味: 伊勢の海の海人(あま)の島津(しまつ)の鰒玉(あはびたま)は、採って手に入れた後もとても恋しく思うものです。
「鰒玉(あはびたま)」は、「鰒(あわび)」からとれる真珠です。この真珠を女性に譬(たと)えて、恋が結ばれてからもとても恋しく思う気持ちが変わらないことを詠んだ歌と考えられています
持統天皇の時代にはまだ現在の伊勢神宮は存在しませんでした。
伊勢神宮へのお参りは、15,6世紀から盛んになり、江戸時代には全国的に流行したのでした。
さらに伊勢神宮参詣の際に、伊勢・志摩観光するのが流行しました。
伊雑宮は志摩国の一宮です。
すでにご紹介した瀧原宮と同じく、天照大神の遥宮(とおのみや)であり、皇大神宮の別宮となります。
“いぞうぐうさん”、“磯部の宮”、“磯部の大神宮さん”とも呼ばれています。
毎年6月24日に行われる「御田植式」は、日本三大田植祭の一つで国の重要無形民俗文化財に指定されています。
伊雑宮の創立は約二千年前の第11代垂仁天皇の御代。倭姫命が御贄地(みにえどころ)を定めるために志摩国に入ったところ、伊佐波登美命(いざわとみのみこと)に迎えられ、この地にお宮を創建したと伝えられます。
【忌火屋殿(いみびやでん)】
忌火とは、”清浄な火”を意味し、火鑽具(ひきりぐ)を用いて火を起こし、お供えものを準備します。
ご神宝が奪われた歴史
平安時代末期の治承・寿永の乱(源平合戦)では、伊勢平氏の地盤だった伊勢国への源氏勢の侵攻が予想され、伊勢志摩両国を平家が警備した。養和元年(1181年)1月、伊雑宮は源氏の味方となった紀伊の熊野三山の攻撃を受け、本殿を破壊され神宝を奪われてしまう。熊野三山の勢力はさらに山を越えて伊勢国に攻め込むが、反撃を受け退却した。
閑静な住宅地にある伊雑宮。その鳥居をくぐると静けさがあたりを包みます。
【参道】
右手には巾着楠と呼ばれる楠が見えます。樹木の下部がこんもりと膨れた姿から巾着のように見えるということで、巾着楠と呼ばれます。
この境内に降り注ぐ大量のエネルギーによってこれほど大きくなったのでしょう。ここも強力なゼロ磁場です。
【巾着楠】
杉の樹々からも高いエネルギーを感じます。
運命はここからスタートする
境内は参拝者もおらず、深く静まり返っています。
歩くと自分の足音が場と共鳴し、空間と一体となっていきます。
それによって空間だけでなく神と一体となる感じがしてきました。
すると『良く来たぞ。ここで心をおさめよ。我を受け入れよ。』という言葉が頭上から降ってきたように感じました。
その意味は、“神を受け入れることによって願いは叶う”ということのようです。
参拝された時には、足音に耳と心を傾けてください。
空間に拡がった音が自分に返り、心に深く浸透すると、神もまた自分の中に入ることを感じることができます。
そしてこの土地の神様がお伝えくださることは、
『運はここから始まる。運命はここからスタートする。新しいサクセスストーリーがつくられる。』
何かをスタートさせたいと願う人、新しいサクセスストーリーをつくりたい人はここにお参りください。
伊雑宮でも、式年遷宮が20年に一度行われます。平成26年秋に式年遷宮が行われました。
倭姫命の遺跡~里人は言う~
伊雑宮から少し離れた場所に、倭姫命の旧跡地があります。
鏡楠と天上石がお祀りされています。
天井石
大正末期、伊雑宮近くの大楠が伐採された時、地面から石棺が出土し、その下から鏡や勾玉などの神器が出てきて、倭姫の遺蹟ではないかと大騒ぎとなりました。
しかし、この地の鑑定は封じられていました。
里人たちは、ここは倭姫命の遺蹟であろうと千田寺をたて、遺影をなぐさめ、楠を植え楠宮の霊所としてきました。
隣には、庚申堂、秋葉堂があります。旧千田寺の跡地です。
庚申堂、秋葉堂には伊弉諾神、伊弉冉神と伊佐波登美命がお祀りされています。
伊雑宮こそ天照大御神を祀る真の日神の宮であると伝える文書も残っており、隠された真実がここに眠っています。
伊雑宮を訪れた際には、この倭姫命の遺跡もご参詣ください。
あなたの直感が、隠された真実に気づくかもしれません。