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明治神宮
東京都渋谷区代々木神園町1−1
明治神宮は第122代天皇である明治天皇と昭憲皇太后をご祭神としてお祀りしており、初詣では、日本一位の参拝者数を誇ります。
原宿駅が改装され、西口すぐの場所に第一鳥居があり、原宿駅からの行き方もわかりやすくとても便利になりました。
明治神宮には原宿駅すぐ近くにあるとは思えない静けさがあり、参道を歩いているとここが都心であることを忘れ、心が静かに落ち着いてきます。
人々に愛されるパワースポットです。
ところが、この明治神宮が、国民の声から生まれた神社であることを知る人はあまりいません。
多くの樹々に囲まれ、森林の中にある明治神宮ですが、この森はここ100年の間につくり上げられた人工林です。
明治神宮創建のきっかけは、国民の声から始まりました。
今から100年前の大正9年(1920年)11月1日、明治天皇、昭憲皇后を敬仰してやまない国民のまごころと情熱によって、代々木の地に荘厳な社殿と神宿る人口の杜がつくりげられたのです。
明治神宮に植栽する木は、その大半を献木でまかなうべく国に告示されました。
申し込みが殺到し、鉄道で、船で、馬車で献木が続々と運ばれました。
10万本以上の樹木が明治神宮に植えられ、原生林を思わせる鬱蒼たる大森林が、東京に忽然と現れました。
明治神宮の造営予定地は、ほとんどが荒地。
さっそく大がかりな造成計画が始まります。
まず第一線の学者たちが集められました。
科学的な分析に基づき、自らの力で世代を更新できる森が計画されました。
彼らの使命は、神社にふさわしい「永遠の杜」をつくること。
また青年たちの勤労奉仕も神宮の造営に多大な貢献を果たしました。
物価高騰や第一次世界大戦の勃発により労働力が十分に確保できないため急遽計画されましたが、実際に各府県に呼びかけると申し込みが後を絶たず、のべ11万人の若者が境内の植林や参道づくりに尊い汗を流しました。
全国から10万本あまりに及ぶ植林の奉納、のべ11万人にのぼる青年団の勤労奉仕、そして当時最先端の技術者の叡智が結集され、5年あまりの年月を費やした造営工事の末、大正9年(1920年)11月1日、ついに鎮座の日を迎えました。
当日の参拝者数は50万人にも達しました。
この地が明治神宮のご鎮座地とされた理由
明治神宮には花菖蒲が咲く御苑があります。
ここは体調が優れない昭憲皇后を気遣われ、皇后の御休憩所として明治天皇みずからが設計された庭園でした。
その縁と神域としてのふさわしさも、明治神宮の鎮座地として選ばれた要因でした。
毎年6月には、様々な種類の花菖蒲が美しく咲き誇ります。
今では有名になった”清正の井戸”もこの御苑の中にあり、心安らぐ美しい庭園です。
池には蓮の花が咲き、白鷺が休む姿もよく見受けられます。
今年でご鎮座100周年となる明治神宮では、2020年10月31日から11月4日まで鎮座百年例大祭が行われます。
新しく建設された明治神宮ミュージアムでは、明治神宮の鎮座という「明治神宮鎮座百年記念展」が開催されています。
建築家、隈研吾氏の設計によるミュージアムは、一面ガラス張りの館内から樹々を眺めることができます。
この機会にぜひご参拝ください。
お越しの際は、拝殿手前の左右にあられるご神木にもご参拝下さい。
左側には夫婦楠があり、縁結びのご神木となっています。