伊勢国の神々-①多度大社

大国であった伊勢国

伊勢国(いせのくに)は、かつて東海道の大国であり、三重県東部にあたる旧国名です。
古くは伊勢国造(いせのくにのみやつこ)が支配し、伊勢神宮の鎮座地として開け、神領が多くありました。

律令(りつりょう)制下では桑名(くわな)、員弁(いなべ)、朝明(あさけ)、三重(みえ)、鈴鹿(すずか)、河曲(かわわ)、奄芸(あむへ)、安濃(あの)、壱志(いちし)、飯高(いいだか)、飯野(いいの)、多気(たけ)、度会(わたらい)の13郡をもつ大国でした。

歌川広重 『六十余州名所図会』より「伊勢 朝熊山 峠の茶屋」

今回は、そんな伊勢国におわします神々の社を巡ります。
まずは、桑名の伊勢国二宮の多度大社(たどたいしゃ)をお参りします。桑名駅より車で20分ほどの山のふもとにありました。

伊勢国二宮・多度大社

(三重県桑名市多度町多度1681番地)

龍神のお社

かつて多度山に住む一つ目の龍をお祀りする神社とされ、竜神を祀ったのが多度大社の始まりという伝承があります。

また、伊勢国二宮となっていますが、事実上は伊勢国一宮であった可能性が高いお社です。

多度大社は多度山の南山麓、伊勢国北部の三重県桑名市多度町多度にあり、北伊勢地方の総氏神、“北伊勢大神宮”という別名を持ちます。

【多度祭御殿】

歴代の桑名藩主が上げ馬神事を拝観されたところです。

多度大社の歴史

社伝では5世紀後半、雄略天皇の御代の創建と伝えられています。
古代には、社殿背後の多度山(標高403m)を神体山としていました。古代祭祀を物語るあまたの磐座やご神石が多度山の中腹にあると記録されています。
「続日本記」によると、717年(霊亀3年)に、元正天皇がこの山の泉で手や顔を洗ったことにより皮膚が滑らかになり、痛いところが治り、年号を養老に改めたと伝えられています。

【本宮前の磐座】

この地域を支配した豪族である桑名首(くわなのおびと)の祖神である天津彦根命(あまつひこねのみこと)をお祀りしています。

天照大御神の第三御子である天津彦根命をお祀りしているため、伊勢神宮との関係も深いとされ、『お伊勢参らば、お多度もかけよ。お多度かけねば片参り』と謡われました。
5月には上げ馬神事、11月には流鏑馬が行われています。

長い石段を上がると、白馬がお出迎えしてくれます。

【神馬『錦山(きんざん)』号】

白馬伝説

多度山は、古くより神がおられる山として信仰が深く、人々は祈りを捧げてきました。その願いを神に届ける使者の役割を果たすのが、多度大社に1500年前から棲むといわれる白馬です。
神は馬に乗って降臨するという言い伝えがあるように、神と馬の関係は深く、多度大社で行われる上げ馬神事は、その年の豊作、凶作を占うために行われています。
多度山の小高い丘の上には、人々の喜怒哀楽を静かに見つめている白馬の姿がとらえられたと言われています。

【手水舎】

昔は、落葉川にて手口を清めたとされています。

鳥居をくぐるごとに空気が変わっていきます。

【松尾芭蕉の句碑】

こちらは松尾芭蕉の句碑です。芭蕉が元禄二年(千六百八十九年)、多度大社へ参拝の折に詠んだ「宮人よ 我が名を散らせ 落ち葉川」と伝う句が記されています。美濃の門人谷木因とともに多度神社に詣でた時の落書であり、※1『笈日記(おいにっき)』という俳書にも出ています。
※1笈日記(おいにっき):芭蕉が遊歴した地方、おもに東海、近畿の蕉門の発句700余句その他を収める。特に芭蕉病死前後の記事は詳しく、貴重な資料とされている。芭蕉の病中に詠んだ句、“旅に病んで夢は枯野をかけ廻る”も納められている。

【白馬舎】

古くから伝わる白馬伝説に因んだ白馬が納められています。馬は非常に歯の丈夫な動物ということで、これにあやかった『歯ぎしり除けの豆』が頒布されています。

【美御前社(うつくしごぜんしゃ)】

於葺門(おぶきもん)の手前にある市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)を祀る美御前社(うつくしごぜんしゃ)。
古来より、耳・鼻・口の病気や女性特有の病に御加護を下さるという信仰があり、穴のあいた石をお供えし、病気の快癒を願う方々が多く参拝されます。
また、参拝すると心身ともに美しくなると人気があり、その名の通り非常に美しいお社です。

【於葺門(おぶきもん)】

鳥居の奥の門、於葺門(おぶきもん)をくぐると、本宮と別宮がお祭りされているご神域です。緑が深くなり、山から流れてくる神聖な空気が満ち、清らかな川が流れ、これぞご神域だと感ぜられるご神威に満ちています。下界から別世界に来たようです。

【古来よりの御手洗所(みたらしじょ)である落葉川】

【別宮『一目連神社(いちもくれんじんじゃ)』】

金属工業の祖神『天目一箇命(あめのまひとつのみこと)』が祀られいます。金属工業の守護神(製鉄・金作りの神)であります。

本来は片目が潰れてしまった龍神であり、現代では習合化し同一視されるようになりました。

【ご本殿】

天津彦根命が祀られています。

お扉を設けない神殿

天津彦根命は、雨や風を支配され、命のもととなる農業水産を守護し、難を滅し、願を成就します。

また、本宮・別宮(両宮)の神様が力を合わすことで天候を支配するといわれており、雨乞や日和乞の御祈願も行われます。時に龍神となり天翔けり慈雨を恵むという信仰もあり、古来より“神殿には御扉を設けない”というめずらしい造りになっています。

扉を設けない神殿は、神は人の近くにいらっしゃる、すべての人に平等に接せられているということを現わしてくださっているように感じました。
ご本殿、別宮からは、清々しく優しい神聖な空気が流れてきます。
”昔も今も変わらずに、神と人間は共存する。”そんな大切なことを教えて頂けた神社でした。

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