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将門公の鎧がお祀りされている神社
鎧神社
新宿区北新宿3-16-18
JR大久保駅より徒歩11分。JR・都営大江戸線東中野駅から徒歩14分
創建は、約千百年前に遡ります。 醍醐天皇の時代(898~929)、理源大師の徒弟である 筑波の貞崇僧都、行基作と伝えられる薬師如来像がこの地に祀られ、円照寺が創建されました。 当時は神仏習合といって、神社とお寺が密接につながっていた時代でした。 その際、寺の鬼門鎮護のため当社が創建されたと伝えられています。
また創建以前から、この地は一つの伝説が伝えられていました。 それによると、武の神様として名高い日本武命が天皇の命によって東国の平定に向かったとき、当地に甲冑六具を蔵めた(しまいかくした)というのです。
鎧にまつわる話はこれだけではありません。 天慶三年(940)、関東に威をとなえていた平将門公が藤原秀郷によって討たれると、この地の人々はその死を悼み、天暦元年(947)、将門公の鎧もまた当地に埋めたと言われています。
また一説によると、将門公を討った後、重病となった藤原秀郷が、 将門公の神霊の崇りであると恐れ、薬師如来を本尊とする円照寺に参詣し、将門公の鎧を埋め、祠を建ててその霊を弔ったところ、 病気がたちまち治ったと言われます。 それを聞いた人々はその御神徳に恐れ畏み、以後、村の鎮守の社として近隣の尊崇をうけてきたと伝えています。 これらのことから、「鎧」の社名が起こったと伝えられています。(鎧神社公式ページより)
ご祭神
・日本武命(やまとたけるのみこと)
・大己貴命(おおなむちのみこと)
・少彦名命(すくなひこなのみこと)
・平将門公(たいらのまさかどこう)
摂社 天神社
御祭神 菅原道真公
学問の神様・菅原道真をお祀りする摂社です。もともとは柏木北公園に鎮座しており、明治中頃に遷座されました。成子天神の元の社であることから元天神とも言われます。祭日は11月25日です。
狛犬型庚申塔 新宿区指定有形民俗文化財
天神社の両脇にある狛犬は、全国的にも非常に珍しい狛犬型庚申塔です。造営は享保6年(1721)で、向かって右側が阿形像(雄)、左側は叫形像(雌)。江戸西郊の農村文化がうかがえる造型で民俗学的にも貴重な資料です。
また神参りについての説明に、『誠は神の心なり 故に事ふるには 誠を以って祭れば 神是を受け給ふ』 『神は人の敬いによりて威を増し 人は神の徳によりて運を添う』とあります。
大神様は人々から敬われることによって霊験あらたかになって益々その威力を発揮するようになり、また人は、慎みを以って誠の心で大神様を敬うことによって、これをお聞きくださり、良い運びと道開きを与えられると意味です。
神社に隣接して円照寺があり、こちらに将門公の鎧が納められたとされます。
創建が非常に古く、長きに渡って人々の崇敬を集めている鎧神社には、包み込まれるような穏やかな気が流れており、気持ちの良い風が吹いています。
将門公が引き合わせてくれたことに感謝したくなるほど素晴らしい神社でした。
ぜひ一度は訪れたい神社です。