神々が守る火山島ー伊豆大島ー④波治加麻神社

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伊豆大島の深奥・波治加麻神社とは

伊豆大島の豊かな自然に抱かれた波治加麻神社(はじかまじんじゃ)は、単なる神社という存在を超え、神話と歴史、そして自然が織りなす神秘的な空間です。大島の旧郷社の三社のうちの一社として、古くから島の人々の信仰を集めてきました。波治加麻神社は、訪れる者に深い感動と静寂、そして心の安らぎを与えてくれる特別な場所です。

神話の源流・三島大明神と波浮比咩命の物語

波治加麻神社の起源は、伊豆諸島の創世神話に深く根ざしています。伊豆諸島の生成を伝える古書「三宅記」によれば、島々を造り出したとされる三島大明神には五人のお后がいました。その中でも、大島に置かれたお后が「波浮(はぶ)の大后」であり、波浮大明神の祭神「波浮比咩命(はぶひめのみこと)」として祀られています。

この波浮比咩命と三島大明神との間には、二人の王子が誕生しました。長男の「太郎王子オオイ所」は、現在の野増地区にご鎮座する大宮神社の祭神として、次男の「次郎王子スクナイ所」は、泉津地区にご鎮座する波知加麻神社の祭神として祀られています。神話の時代から連綿と続く、伊豆大島の歴史と文化を感じさせる物語です。

式内社「波治神社」としての歴史的意義

波知加麻神社は、古代の神社制度において重要な位置を占めていた「式内社(しきないしゃ)」である「波治神社」に比定されています。式内社とは、平安時代中期に編纂された「延喜式神名帳」という、当時の政府が認めた全国の神社一覧に記載されている神社を指します。このことは、波治加麻神社が少なくとも1000年以上前から存在し、朝廷からも重要な神社として認識されていたことを示しています。

式内社であるということは、単に歴史が古いというだけでなく、その神社が持つ由緒や格式、そして地域社会における役割の重要性を示唆しています。波治加麻神社は、伊豆大島の歴史と文化を語る上で欠かすことのできない存在なのです。

泉津の奥へ・切通しを抜け、神域への入り口へ

波治加麻神社へ向かうには、まず泉津地区を目指します。泉津と言えば、有名な「切通し」がその象徴的な風景として知られています。この切通しは、かつて火山灰が堆積してできた地層を切り開いて作られた道であり、その独特な景観は多くの人々を魅了しています。

[写真・ 泉津の切通し]

切通しを抜けた先に、ひっそりと佇むのが波治加麻神社です。その存在は、まるで隠された楽園への入り口のようです。喧騒から離れ、静寂に包まれたその場所に足を踏み入れると、そこには日常とは異なる時間が流れていることを感じます。

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精霊が息づく参道・木漏れ日と苔の絨毯

波治加麻神社の鳥居をくぐり、参道に足を踏み入れた瞬間、周囲の空気は一変します。高くそびえ立つ杉の木々が頭上を覆い、木漏れ日が地面を照らします。足元には、ふかふかの苔が絨毯のように広がり、その柔らかい感触が心身を癒してくれます。

[写真・ 波知加麻神社 鳥居]

参道は、まるで精霊が住む森への入り口のようです。まっすぐに伸びた樹々は、天に向かって伸びる生命力を感じさせ、木漏れ日は、その生命を祝福するかのように輝いています。苔の絨毯は、静かに歴史を刻み、訪れる者を優しく迎え入れてくれます。

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[写真: 参道]

参道を歩むたびに、心は洗われ、魂は浄化されていくような感覚を覚えます。ここは、単なる道ではなく、神聖な空間へと導くための通路なのです。

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波治命鎮座・静寂に包まれた拝殿

参道の奥、静寂に包まれた場所に鎮座しているのが、波治加麻神社の拝殿です。ひっそりと佇むその姿は、古からの歴史を感じさせ、訪れる者に畏敬の念を抱かせます。

[写真・拝殿]

この拝殿には、波治加麻神社の主祭神である「波治命(はじのみこと)」が祀られています。波治命は、伊豆諸島の守護神として、島の人々の生活を見守り続けてきました。

拝殿の前で静かに手を合わせ、日々の感謝を捧げ、島の平安を祈る。そんなひとときが、波治加麻神社では特別な意味を持つように感じられます。

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石の記憶・十字架を刻む祠と隠された歴史

拝殿の近くには、いくつかの小さな祠が点在しています。その中で、特に目を引くのが、十字架が刻まれた古い祠です。

[写真・ 十字架が刻まれている古い祠]

この十字架は、かつて伊豆大島にキリスト教が伝来した歴史を物語っています。江戸時代、キリスト教は禁教とされ、信者たちは隠れて信仰を守り続けました。この祠は、そんな隠れキリシタンたちの祈りの場所だったのかもしれません。

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十字架が刻まれた祠は、島の歴史の深さを物語るとともに、信仰の自由の大切さを教えてくれます。

三原山を望む聖地・蜂の尻との繋がり

波治加麻神社の位置は、単なる偶然ではありません。神社と、伊豆大島の外輪山の一峰である「蜂の尻」を結ぶ延長線上には、活火山である三原山を拝むことができるのです。

この配置は、古代の人々が自然に対する深い畏敬の念を持ち、火山である三原山を神聖な存在として崇めていたことを示唆しています。波治加麻神社は、三原山を鎮め、島の平安を祈るための聖地としての役割も担っていたと考えられます。

五感で感じる波治加麻神社:心洗われる体験

波治加麻神社は、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、そして第六感といった五感全てを刺激する場所です。

  1. 視覚・ 緑豊かな森、苔の絨毯、古社殿、そして木漏れ日。
  2. 聴覚・ 鳥のさえずり、風の音、そして静寂。
  3. 嗅覚・ 土の香り、木の香り、そして苔の香り。
  4. 触覚・ 苔の柔らかさ、木の温もり、そして大地の力。
  5. 第六感・ 神聖な空気、精霊の存在、そして心の安らぎ。

これらの要素が組み合わさり、波治加麻神社は訪れる人々に心洗われるような特別な体験を提供します。

訪れる人へ・波治加麻神社参拝の心得と周辺情報

波治加麻神社は、神聖な場所です。参拝する際には、以下の点に留意しましょう。

  1. 服装・ 清潔で、露出の少ない服装を心がけましょう。
  2. 態度・ 静かに、敬意を持って参拝しましょう。
  3. 動植物・ 動植物を傷つけたり、持ち帰ったりしないようにしましょう。

また、波治加麻神社の周辺には、泉津の切通しをはじめとする、伊豆大島の自然や歴史を感じられるスポットが数多く存在します。時間に余裕があれば、周辺の散策も楽しんでみてください。

波治加麻神社への訪問は、伊豆大島の自然と歴史、そして神話に触れることができる貴重な機会です。ぜひ、その神秘的な空間を訪れ、心洗われる体験をしてみてください。

ABOUT ME
Shokey Hayashi
Shokey Hayashi
エクソシスト/ラジオニクス技法研究家
1965年、青森県に生まれ 幼少期から霊的な現象によるトラブルや病気、怪我に悩まされてきた。しかし、20歳のある日、イベント参加、会場で不思議体験、天からの稲妻エネルギーが降り注ぎ、脳から脊髄を貫くような衝撃を受け、霊能力が開花。その後、心理学と超能力の研究をスタート、現在は、霊能力と意識工学を融合させた。独自のラジオニクス技法をにて「ラジオニクス除霊」を確立。除霊、供養、癒しを超えた「運気の治療まで可能となる」
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