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東国三社参り、まずは鹿島神宮に参拝します。
鹿島神宮
常陸国一之宮
(茨城県鹿嶋市宮中 2306-1)
鹿島と鹿嶋はなぜ違うの?
『鹿島神宮の”島”と鹿嶋市の”嶋”、どちらが正しいの?』
『鹿島アントラーズ、鹿島臨海工業地帯、鹿島中学校はみんな鹿島だよ。それなのにどうして鹿嶋市なの?』
と疑問に思うじゃろ。
霊験あらたかな猫・福太郎が解説する。以後お見知りおきを。
平成5年にJリーグが誕生し、平成7年鹿島アントラーズが躍進し優勝を果たした時のことだ。その勢いに乗るようにホームタウンの鹿島町、神栖町、波崎町に大野町が加わり合併することになった。
市の名称として「鹿島市」を希望したが、佐賀県にすでに「鹿島市」が存在したため使用を許可されなかった。
そこでやむなく延喜式神名帳に記載されていた昔の「鹿嶋」を使うことになり、鹿嶋市と命名されたのだ。
ちなみに、さらに古くは、鹿島は「香島」と書かれたのだよ。
御祭神
武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)
鹿島神宮の御祭神「武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)」は、神代の昔、天照大御神の命を受けて香取神宮の御祭神である経津主大神(ふつぬしのおおかみ)と共に出雲の国に天降り、大国主命(おおくにぬしのみこと)と話し合って国譲りの交渉を成就し、日本の建国に挺身されました。
ご由緒
鹿島神宮御創建の歴史は初代神武天皇の御代にさかのぼります。神武天皇はその御東征の半ばにおいて思わぬ窮地に陥られましたが、武甕槌大神の「韴霊剣(ふつのみたまのつるぎ)」の神威により救われました。この神恩に感謝された天皇は御即位の年、皇紀元年に大神をこの地に勅祭されたと伝えられています。その後、古くは東国遠征の拠点として重要な祭祀が行われ、やがて奈良、平安の頃には国の守護神として篤く信仰されるようになり、また奉幣使が頻繁に派遣されました。さらに、20年に一度社殿を建て替える造営遷宮も行われました。そして中世~近世になると、源頼朝、徳川家康など武将の尊崇を集め、武神として仰がれるようになります。
【摂末社】
鳥居をくぐると左手に摂末社があります。鳥居の奥は神聖な神域です。空気が一気に変わります。
冷気が身を引き締めます。
(お祀りされている沼尾神社、坂戸神社の元々のお社はこの鹿島神宮の近くにあります。のちほどご紹介します。)
【宝物館】
撮影時は建設途中でしたが、宝物館が新しく生まれ変わりました。この宝物館には、国宝であり日本最古最大の直刀(金銅黒漆平文拵・附刀唐櫃)韴霊剣(ふつのみたまのつるぎ)などのご神宝が展示されています。
【拝殿】
現在の社殿は徳川二代将軍の秀忠により奉納されたもので、重要文化財に指定されています。
珍しい北向きの拝殿です。奥にご本殿があります。
さらに参道を進んだ突きあたり右手に奥宮があります。
【奥宮】
徳川家康により奉納されたもので、重要文化財に指定されています。茅葺(かやぶき)の屋根が苔むしており、風情があります。
武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)の荒魂をお祀りしています。
この奥宮は1605年に本宮として徳川家康により奉納されましたが、1619年二代目秀忠公により本宮社殿が奉建されたため、この場所に移築されました。
非常に力強い霊力に満ちています。
鹿島神宮を訪れたならば、ぜひこちらにご参拝下さい。
【奥宮】
この奥宮のさらに奥に要石(かなめいし)に続く参道があります。
100メートルほどの参道を歩くと要石をお祀りしている鳥居と柵が見えてきます。このあたりは鹿島神宮の中でもひときわ気持ちの良いイヤシロチです。
こちらも必ずご参拝ください。
【要石(かなめいし)】
鹿嶋市に地震が少ない、起きても被害が少ないのは、この要石を鹿島神宮の神様が抑えているからだと言われています。
鹿島神宮の七不思議の一つ、要石を解説する。
鹿島神宮に行ったら境内にある要石を眺めてみると良い。直径40cmほどの小さな石が見えるじゃろう。
しかしこれは巨大な要石の一部だと言われておる。要石の下にはナマズがいて、ナマズのせいでこの地方は地震が多かったのだが、それをこの要石で押さえつけることで、地震が起きても被害が少なくなったと言われておる。
昔は龍や大蛇が要石を押さえつけているとも言われておった。
かの水戸黄門はこの要石の根本を確かめたくて掘り返してみたのだそうじゃ。しかし掘っても明くる日には元に戻ってしまい、七日続けても石の根本を確かめられず、やむを得ず中断したのだそうじゃ。
【御手洗池(みたらしのいけ)】
奥宮まで戻り、左手の階段を降りると、「御手洗池(みたらしのいけ)」があります。御手洗池には一日に40万ℓもの水がこんこんと湧き出します。
大地から長い時間をかけて染み出すという水は水底が見渡せるほど澄んでいて、神秘的な池です。
この御手洗池では毎年1月に大寒禊が行われます。白い鉢巻きと男性はふんどし、女性は白衣を身につけ、この池に身を沈め、禊を行います。